1. 同じ「Excelにまとめる」でも、欲しいものが違う

架空の会社のサイトを調べる例で考えます。一つ目の依頼は「料金表にあるプラン名と月額料金を、比較できる表にしたい」。二つ目は「お知らせ・FAQ・サービス案内にある『制度改定』の説明を探し、前後の文とURLを残したい」です。

  • 表を取り込む:列と行のあるデータをExcelで整形・集計し、必要なら接続を更新する。
  • 原文と出典を集める:指定語が含まれる文、その前後の文脈、どのページに書かれていたかを確認できるようにする。

後者では、数字だけでなく「どの条件について説明した文章か」を後から読めることが大切です。この記事のサイト・語句・記録例はすべて架空であり、実製品の収集結果や性能測定ではありません。

2. 手作業・Excel Web取込・Web原文収集ツールを比較

集めたいものから選ぶ3つの方法
方法向く仕事自分で用意・確認すること
ブラウザ+Excelの手作業数ページで、探す語も少ない。文章の意味を読みながら記録したいページ内検索、該当文・前後文のコピー、ページ名・URL・確認日時の転記
Excel「Webからデータ取得」/Power QueryWebの表や構造化データを取り込み、整形・更新したい。抽出処理を自分で組めるURLと抽出対象の選択、変換設定、サイト構造が変わったときの保守。文章抽出も高度なM処理で組める
Web原文収集ツール同一ホスト内の複数公開HTMLから、指定語を含む文・前後文・出典を繰り返し集めたい開始URL・語句・探索範囲の設定、ヒット結果・探索ログの確認、元ページと利用条件の確認
Web上の料金表をExcelへ取り込む流れと、複数公開ページから指定語に合う文章・前後文・出典URLをExcelへ整理する流れを左右に比較した図
ExcelのWebからデータ取得で表を取り込む用途と、Web原文収集ツールで指定キーワードに一致する文章・前後文・出典URLを複数ページから整理する用途の違いを示す概念図。架空サイトの説明用画像で、製品画面や実際の収集結果ではありません。図を開いて拡大する

図は標準的な使いどころの比較です。ExcelやPower Queryで文章を扱えないという意味ではありません。HTMLの構造に合わせた抽出を自分で組むか、指定語と前後文を集める用途に合わせたツールを使うか、という選び方です。

3. Webの料金表なら、まずExcelのWeb取込を試す

「プラン名/月額料金」のような表を取り込みたい場合は、対応するExcelのWebコネクタが候補です。Microsoftの公式資料に沿った基本の流れは次のとおりです。

  1. Excelでブックを開き、[データ]から[Webから]を選びます。環境によっては[データの取得]の中にあります。
  2. 対象ページのURLを入力します。
  3. ナビゲーターで検出された表をプレビューし、必要な列・行が取れているか確認します。
  4. 必要に応じて[データの変換]で列名や型などを整え、[読み込み]でExcelに取り込みます。
  5. 接続を残して更新する場合も、次回に列構成や値が意図どおり取得できたか確認します。

利用できる機能はExcelの版・更新状況や対象サイトによって異なります。表がそのまま検出されない場合、対応環境の「例を使用してテーブルを追加」や、HTML構造に合わせた抽出・変換を検討します。どのサイトでも自動で同じ形になるとは限りません。

Power QueryのMで文章を抽出する道もある

Html.Tableは、HTMLにCSSセレクターを適用した結果を表にする関数です。Web.Pageは、HTMLの構造と、タグを除いた文書テキストの表現を返します。ページの作りに合わせれば、表以外の文章やリンクを扱う処理も設計できます。

その場合、抽出する要素、複数ページのURLの扱い、指定語での絞り込み、前後文と出典の保持、構造変更時の保守を自分の仕事として考えます。「Power Queryでは不可能」ではなく、欲しい結果までの設定・維持を自分で担う方法です。詳しい関数仕様と操作資料は末尾に載せています。

4. 文章を数ページから残すなら、手作業でも始められる

対象が少なければ、ブラウザとExcelだけで十分な場合があります。ページを開いて内容を読み、ページ内検索(Ctrl+Fなど)で「制度改定」を探します。該当する一文だけでなく、条件や適用時期が分かる前後も確認します。

Excelに該当文/前後文/ページ名/URL/確認日時の5列を作ると、後から出典へ戻りやすくなります。次は記入の形を示す架空例です。例文は実サイトから取得したものではありません。

手作業で残す調査メモの例(すべて架空)
該当文前後文ページ名URL確認日時
制度改定後の申請方法を案内します。対象となる手続きの説明と、適用開始日の案内。手続きに関するお知らせhttps://example.co.jp/news/example2026/10/20 10:00(例)

URLは文章と別の列に残します。内容だけをコピーすると、あとで「どのページの、どの説明だったか」を確認しづらくなるためです。該当なし・開けなかったページも調査状況として別に控えると、未確認との混同を避けられます。記録方法全体は、末尾の既存ガイドでも確認できます。

5. 複数公開ページで反復するなら、指定語の原文と出典をまとめる

Small Work Labの「Web原文収集ツール v1.0.0」は、開始URLとキーワードを指定し、同じホスト内の公開HTMLを辿って、指定語を含む文・前後文・ページタイトル・出典URLをExcelまたはCSVへ整理するWindows用のローカルアプリです。処理はPC内で行いますが、対象サイトのページ取得には通常のインターネット通信が発生します。

  1. 開始URLを指定する。調査したいサイトの公開ページを入口にします。図の例なら、お知らせやFAQなどへリンクがあるページを選びます。
  2. キーワードを1行1件で入力する。例では「制度改定」。どの語を調べるかは利用者が決めます。
  3. 探索の深さとページ数上限を決める。同一ホスト内のリンクを辿る範囲を指定します。サブドメインは別サイト扱いです。
  4. 出力先を選んで[収集開始]を押す。必要なら[中止]で止め、取得済みの部分結果を保存できます。
  5. Excelの「ヒット結果」「探索ログ」「実行条件」を確認する。見つかった文と前後文・タイトル・URLを読み、取得状況と実行範囲も見直します。CSVの場合は対応する3ファイルへ出力します。

「ページを開く→指定語を探す→文章とURLを転記する」という反復を、集まった結果と出典を確認する仕事へ変えるための選択肢です。図の件数や例文を使った実機試験、一定の時短率や完全網羅を示すものではありません。

対象は通常のHTTP通信で本文を返す公開HTMLです。robots.txtを尊重しますが、ログイン・CAPTCHA・PDF・画像OCR・JavaScript実行後だけに現れる本文などには対応しません。ヒット0件や取得できなかったページを「該当する情報が一切ない」と断定しないでください。出典URLがあることやrobots.txtの許可は、転載・利用許可を意味しません。各サイトの利用条件と、記録した文章の利用可否は別途確認します。

6. 欲しい成果物から選び、必要なら無料Trialで確かめる

  • 数ページの文章を読む:ブラウザ+Excelで、前後文と出典まで記録する方法から始められます。
  • 料金表や一覧を整形・更新する:ExcelのWeb取込/Power Queryを試し、取り込む表と変換設定を確認します。
  • 複数公開HTMLから指定語の文章・文脈・URLを繰り返し集める:Web原文収集ツールの対応範囲と実画面を確認し、自分の対象サイトで使えるかTrialで試します。

Web原文収集ツールは当サイトの有料商品です。本体は税込3,980円の買い切りで、期限なし・機能制限ありの正規無料Trialがあります。Trialは開始URL3件、深さ0〜1、1開始URL20ページ・1実行50ページ、最大200ヒットまでです。実際の取得可否と結果を確認し、用途に合うか判断してください。

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